SSブログ

東アジア文化圏と村上春樹~越境する文学、危機の中の可能性~ [社会]

「東アジア文化圏と村上春樹~越境する文学、危機の中の可能性~」

2012年 9月、尖閣諸島の国有化をきっかけに日中間の紛争が過熱したとき、
村上春樹は自ら投稿し、「魂が行き来する道筋を塞いでしまってはならない」( 朝
日新聞 9月28日付)と述べて、読者の強い共感を呼んだ。そのとき彼の脳裏に
あったのは、「音楽や文学や映画やテレビ番組が」「多くの数の人々の手に取られ、
楽しまれている」東アジア共通の文化圏が生まれていること、そしてそれが危機
に瀕しているということだった。村上の発言に中国の作家 閻連科がすぐ呼応した。
彼もまた、国境を越えて読者・視聴者が作品を享受する“東アジア文化圏”の存
在と危機を体感していたに違いない。
彼らの体感する文化の越境は、上記の分野や東アジアのみに止まらない。アニメ
・マンガ、ライトノベル、ゲーム、そしてコスプレや二次創作などの同人活動は、
上記の分野と重なりながら、東アジアを越えて、世界の若者を惹きつけている。
そうした現象は、若者を中心に、読者・視聴者のテクストの読み方や、作品との
関わり方、作品に求めるものなどが大きく変化しつつあることを示唆している。
その背後には、若者の社会の中での立ち位置の変化が見え隠れする。
 国境を越え、領域を越えて作品が享受されるこの時代に、文学をはじめとするカ
ルチャー、サブカルチャーはどのような可能性を持ち、どのような役割を果たせる
のだろう。読者・視聴者の変化は何を語りかけているのだろう。特に、日中韓の間
で緊張が高まり、時代の趨勢に反して「魂が行き来する道筋」の存続が危ぶまれる
今、これらはどのような意味を持ちうるのだろう。 東アジアはもちろん、世界的
に享受され、アニメ・マンガ世代の若者にも支持されてきた村上春樹は、文化環境
や読者たちの変化に適合し得た数少ない作家の一人なのかもしれない。
 そこで村上春樹を手がかりに、先に見たような問題について、知の交流を試みる
ことにした。結集するのは、日本、中国、韓国、アメリカの同じ関心を共有する文
学者たちである。それぞれの視座からの報告と相互の討論を通じて、東アジア共通
の文化圏がそれぞれの地域でどのような様相を見せているのか、そして未来に向け
てどのような展望があり得るのか、村上春樹の文学を例に、踏み込んで探求してみ
たい。



1.日時 2013年12月14日(土)13:00~18:00
2.会場 早稲田大学 総合学術情報センター1F国際会議場「井深大記念ホール」
  (アクセス)http://www.waseda.info/S97704.html
3.参加費 無料(同時通訳)
4.プログラム(詳細http://flas.waseda.jp/rilas/2013/10/847/
 < 第一部 基調講演 >
  テーマ1 「東アジア文化圏とは何か?~若者の見る村上春樹とサブカルチャー~」
講師 千野 拓政(早稲田大学文学学術院教授)
テーマ2 「中国で書くことの特殊性(在中国写作的特殊性)」
講師 閻連科(中国人民大学文学院教授・作家)
テーマ3 「インターネットで見る中国の若者における“1Q84”受容」 
講師 施小煒(上海杉達大学教授・日本文化研究所所長)
テーマ4 「六十九年後の村上春樹と東アジア」  
講師 加藤 典洋(早稲田大学国際学術院教授・文芸評論家)
テーマ5 「近現代日本文学と“東アジア”というトポグラフィー~夏目漱石と村上春樹を視座として~」
   講師 尹相仁(ソウル大学校人文大学アジア言語文明学部教授)
  テーマ6 「村上春樹、東アジア、世界文学 」
講師 マイケル・エメリック(カルフォルニア大学ロスアンゼルス校アジア言語文化学部上級准教授 )
 < 第二部 パネルディスカッション >
  モデレーター
松家 仁之(慶応義塾大学総合政策学部特別招聘教授)
松永 美穂(早稲田大学文学学術院教授)
問題提起
テーマ 「あらたな村上春樹」 
提起 松家 仁之
  パネリスト
・千野 拓政(早稲田大学文学学術院教授)
・閻連科(中国人民大学文学院教授・作家)
・施小煒(上海杉達大学教授・日本文化研究所所長)
   ・加藤 典洋(早稲田大学国際学術院教授・文芸評論家)
・尹相仁(ソウル大学校人文大学アジア言語文明学部教授)
・マイケル・エメリック(カルフォルニア大学ロスアンゼルス校アジア言語文化学部上級准教授)
5.参加申し込方法 何方でも参加できます。直接、会場へお越しください。
6.問合せ先 早稲田大学文学学術院事務所
     TEL:03-5286-3526 e-mail:toyama-rilas@list.waseda.jp

     主催 早稲田大学総合人文科学研究センター
     

タグ:村上春樹

共通テーマ:学問

ボランティアツーリズムの可能性と課題 [社会]

本領域では、2008年(平成20年度)のスタート時点から、2050年の温室効


ガス60~80%削減を目指し、人的・社会的シナリオの開発を重視した、「現場目
線」に

立った「社会技術」による研究開発プロジェクトを推進して参りました。

しかし、このような社会技術的アプローチ自体が新たな試みであり、さらにそれらの


温暖化効果をいかに定量化するのかは、きわめて先端的で他に類例の少ないものであ
り、

なお試行錯誤の状況にあります。

この4E-サロンはこれまで領域で行ってきた議論や成果をオープンな形でお届け
し、領

域の活動にご関心のある皆さま方と、領域が抱える様々な課題についておおいに議論
するこ

とを目的に2カ月に1回程度開催するものです。

第2回目は、震災復興でも大きく注目されたボランティアツーリズムについて議論し
たい

と思います。ボランティアツーリズムとは、ボランティアを旅程に含む「ツアー」の
ことで

す。ボランティアツアーは、今までの観光と異なり、観光地で生産活動に従事するこ
とで、

地域に貢献できるという特徴を持っています。またツアー参加による意識の変化や
ネットワ

ーク形成が期待されています。

ここに、これからの地方と都市の関係や個人の生き方を考えるための、大切な示唆が
ある

のではないでしょうか。今回は、ボランティアツーリズムのしくみや効果、受け入れ
る地域

側からの視点やツアーの設計について、皆さまとともに大いに議論を深めたいと思い
ます。

ふるってのご参加をお待ちしております。



「ボランティアツーリズムの可能性と課題」



1.日時 2012年01月23日(月)17:00~19:00

2.場所 K's五番町ビル 2階セミナー室

(アクセス) http: //www.ristex.jp/env/04meeting/pdf/20111228_map.pdf 3.参加費 無料 4.プログラム(詳細 http://www.ristex.jp/env/04meeting/ < 話題提供 > テーマ1 「ボランティアツーリズムの可能性」 提供者 依田 真美(北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院 (同プロジェク トメンバー)) テーマ2 「ボランティアツーリズムをいかすための地域プラットフォーム」 提供者 敷田 麻実(北海道大学観光学高等研究センター 教授 (同プロジェクト グ ループリーダー)) テーマ3 「地域プラットフォームから考える都市地域間交流のしくみ」 提供者 中村 壯一郎(北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院/小田原足柄異 業種勉強会) < 全体討論 > コーディネーター ・崎田 裕子(ジャーナリスト・環境カウンセラー (領域アドバイザー)) ・亀山 秀雄(東京農工大学専門職大学院 教授) 5.参加申し込み方法 ①ご氏名、②ご所属、③ご連絡先を記入の上メール env-event@ristex.jp 宛 申し込み下さい。 6.問い合わせ先 領域事務局 メール r-env2@ristex.jp 主催 独立行政法人科学技術振興機構、社会技術研究開発センター

共通テーマ:学問

討論型世論調査による熟議民主主義~世代を超える問題を解決できるか~ [社会]

慶應義塾大学DP研究センターでは、2012年1月20日に三田キャンパスにて

国際シンポジウム「討論型世論調査による熟議民主主義~世代を超える問題を解決で

きるか~」を開催いたします。

討論型世論調査の考案者である James Fishkin 教授らをお招きして、講演やパネル

ディスカッションを実施する予定です。皆様の参加をお待ちしております。



「討論型世論調査による熟議民主主義~世代を超える問題を解決できるか~」



1.日時 2012年1月20日(金)13:00~17:30

2.会場 慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホール

(アクセス)http://www.keio.ac.jp/ja/access/mita.html

3.参加費 無料(同時通訳)

4.プログラム(詳細http://keiodp.sfc.keio.ac.jp/?page_id=190

< 講演 >

テーマ1 「討論型世論調査 (deliberative poll) とは何か」

講師 Alice Siu(Center for Deliberative Democracy at Stanford
University 副所長)

テーマ2 「わが国初の本格的な討論型世論調査“年金をどうする~世代の選
択”の報告」

講師 慶應義塾大学DP研究センター

< 調査報告への講評 >

講評 Robert Luskin(University of Texas at Austin 准教授)

< 講演 >

テーマ 「熟議民主主義の理論について」

講師 James Fishkin(Center for Deliberative Democracy at Stanford
University 所長/教授)

< パネルディスカッション >

テーマ 「討論型世論調査による熟議民主主義~世代を超える問題を解決できる
か~」

パネリスト

・Alice Siu(Center for Deliberative Democracy at Stanford University 副所
長)

・Robert Luskin(University of Texas at Austin 准教授)

・Robert Luskin(University of Texas at Austin 准教授)

・田村 哲樹(名古屋大学大学院法学研究科教授)

・三上 直之(北海道大学高等教育推進機構准教授)

・曽根 泰教(慶應義塾大学DP研究センター長/教授)

5.参加申し込み方法 下記URLより申し込み下さい。


https://docs.google.com/spreadsheet/viewform?hl=ja&formkey=dEM1VHctUWE4M2pnM
GRpcUwzOWxwbVE6MQ#gid=0

6.問い合わせ先
http://keiodp.sfc.keio.ac.jp/wp-content/themes/keiodp/contact.html



主催 慶應義塾大学DP研究センター

タグ:民主主義

共通テーマ:学問



seo great banner
このページの情報は、Amazon・電脳・YAHOO Web サービス によって提供されています。Supported by 楽天ウェブサービス

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。